金沢建築鑑賞№1
以前から念願だった金沢の建築物を見に行ってきました。
金沢21世紀美術館
概要:S・RC造 2004年秋開館
設計:妹島和世+西沢立衛/SANAA
施工:竹中・ハザマ・豊蔵・岡・本陣・日本海特定建設工事共同企業体
公園の中心にポンと置かれたような建物で、大きいけど壁で閉じられることなく、どこからでも中を見通す事ができ、入り口も4カ所あり、正面がありません。
中に入っても、外が感じられ、建物全体が一つの街のようです。
展示スペースも複数あり、いろいろな企画展示が同時に開催され、興味のある展示だけを選んで観る事ができます。
内部も多くがガラスで仕切られていて、一つの企画展示を観ている途中で別の企画展示の作品もガラス越しに観る事ができ、興味が沸いたらそちらの展示も観るというのが、新しい形だと思いました。
展示の多くは現代美術で、作品にはほとんど興味を持てませんでした。
ただ一つ「村上慧 移住を生活する」という展示では、発砲スチロールで家を作り、その家を肩に担いで旅をしてブログを書いている人の行動が面白かったです。
その家は上部だけで、地面に降ろして中に寝袋を広げて寝ます。
発想も面白いですが、実際行動に移して発信していて、少なからず周りに影響を及ぼしている。実際にこの家を持って来られて、軒先で泊まらせて欲しいとお願いされた人はどう感じたのか、自分ならどうするだろうかと考えさせられました。
他者との関わりが薄くなった現代に、どこまで知らない人に寛容になれるか試されているように感じました。
2020年11月14日更新